ヒルドイドという塗り薬を知っていますか？
これは「ヘパリン類似物質」を含む医療用医薬品の商品名を指します。
「ヒルドイド」はその保湿力の高さから乾燥肌対策のクリームとして注目されることも増えたので、名前を知っている方も多いのではないでしょうか。
今回はそのヒルドイドの効果と使用方法について解説していきます
ヒルドイドって頭皮の何にいいの？
ヒルドイドに含まれるヘパリン類似物質は保湿作用に優れているため、乾燥からくる頭皮のかゆみ改善に役立ちます。
- 保湿
- 血行促進
- 抗炎症
ヘパリン類似物質って何？
ヘパリン類似物質とは肝臓で生成される糖類のひとつ「ヘパリン」に似た構造をもつ物質です。
ヘパリン類似物質の特徴として水分を保持する能力がとても高いということがあげられ、アトピー性皮膚炎による乾燥湿疹などの疾患に対して有効とされる成分です。
ですから頭皮環境の改善にも有効とされているのです。
ヒルドイド（ヘパリン類似物質）の作用
保湿作用
ヘパリン類似物質は構造上の特性により水分子を多く引き寄せる特徴があります。
そのため保湿力に優れ、皮膚に塗ることによって皮膚表面の水分保持が可能となるのです。
保湿成分には「モイスチャライザー」と「エモリエント」といった２種類の成分に分かれます。
「モイスチャライザー」
自らの力で水分保持ができ、また供給することも可能
「エモリエント」
皮膚表面から水分が逃げないように皮膚にふたをする
ヘパリン類似物質は「モイスチャライザー」なのですが、ヒルドイドはクリームや塗り薬を作る際にエモリエント成分を含むワセリンを使用するので、両方の効果を持ち合わせた高い保湿力が期待できます。
血行促進作用
ヘパリンとヘパリン類似物質の似ている作用で挙げられるものとして、血行促進作用があります。
実際の医療現場でも血行障害（しもやけ等）に主に用いられることが多いです。
薄毛対策として頭皮に使用する場合はローションタイプを使用すると、広範囲に塗布しやすいので血行促進効果をより高められるでしょう。
抗炎症作用
ヘパリン類似物質は湿疹、アトピー性皮膚炎、ケロイド治療にも用いられており、抗炎症作用があるといわれています。
頭皮環境に対しても乾燥対策だけでなく、炎症の抑制・改善に期待ができるということですね。
ヒルドイドが有効な頭皮の症状
ヒルドイドには、含まれるヘパリン類似物質から「保湿作用」「血行促進作用」「抗炎症作用」という３つの主な作用があるとお伝えしてきました。
ではこれらの作用が頭皮のどのような症状に有効となるのか解説してゆきます。
頭皮の乾燥
頭皮の乾燥はあらゆる頭皮や髪のトラブルの原因となります。
下記の症状に当てはまる場合は頭皮が乾燥しているかもしれませんので、早めの対策を始めてください。
- チリのようなフケが頭皮にある
- 触ると頭皮がベタつく
- 頭皮以外でも皮膚の乾燥がみられる
- 冬になると症状が悪化する
頭皮のかゆみ
頭皮の乾燥による頭皮環境の悪化は、頭皮表面のバリア機能の低下を招き外部刺激に弱くなってしまいます。
乾燥を放置してしまうと皮脂欠乏性湿疹といった痒みを伴う症状が現れます。
ヒルドイドの頭皮への塗り方
ヒルドイドを塗る場合は、髪の毛ではなく頭皮に直接塗ることがポイントとなります。
しかし頭皮は髪の毛があるので他の皮膚部位と比べて塗り薬が塗りにくくなります。
そのため塗るためには少しコツが必要となるでしょう。
ヒルドイドのタイプ
ヒルドイドにも材質が複数あり、油性の成分が多い順に並べると軟膏(なんこう)、クリーム、ローション、フォームとなります。
油性が多いほど保湿効果が期待できるのですが、油分が多いのでベタつきも出てきます。
逆に保湿力は劣るものの、水分量が多くなるローションタイプだと広い範囲に塗布がしやすいという性質があります。
乾燥度、季節、範囲など用途に合わせた選択をしていきましょう。
頭皮にはローションタイプが適当
頭皮のケアには頭皮に直接塗布するローション型が適切です。
頭皮の乾燥改善目的で塗る場合は、髪の毛ではなく頭皮に直接塗布することが大切です。
もし髪の毛が長い場合は患部の髪の毛を分け、徐々にその分け目をずらしながら広範囲に塗り勧めていきましょう。
使用量の目安
１回のローションの使用量は目安として１円玉大の大きさで、両手分の手の平の広さに行き届くイメージです。
慣れないうちは手のひらに１円玉大のローションを広げて、もう片方の手の指先を使い塗っていきましょう。
時間と回数
ヒルドイドの使用回数は１日２回朝と夕方に塗ることがおすすめです。
また、毎日入浴をする方は、２回の内の１回は入浴後の血流が良くなっているタイミングで行うのも効果が高まります。
使用するタイミングを生活のルーティンにうまく取り入れられるように意識してみてください。
ヒルドイドと頭皮に関するまとめ
今回は、ヒルドイドの効果と使用方法について解説してきました。
ヒルドイドに含まれる「ヘパリン類似物質」の保湿成分は頭皮の乾燥で起こるかゆみ、フケ、炎症などを防止できる医療用医薬品です。
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