AGAの治療薬と言えば、プロペシアやザガーロの印象があると思います。それ以外にもさまざまなAGA治療薬があるのをご存じですか?
その1つがフィンペシアです。今回は、その効果や安全性、副作用、購入に関しての注意点などについて解説しております。
フィンペシア(Finpecia)とは?副作用はあるの?
フィンペシアとは、インドのムンバイに拠点を置くシプラ社(Cipla Limited)が製造販売しているAGA治療薬です。
ここで開発されたフィンペシアは、フィナステリドを主成分としておりプロペシアと同等の効果が期待できる治療薬です。
副作用にもプロペシアと共通点がフィンペシアにあります。
主に性機能障害である「精液の減少」「性欲減退」「勃起不全」になる可能性があるため子供を考えている場合は、医師と相談して治療方針を決めていきましょう。
フィンペシア(Finpecia)の効果は?
フィンペシアには、5αリダクターゼII型の阻害作用があります。
「5αリダクターゼII型」は、男性ホルモンのテストステロンと結びつきます。そして「ジヒドロテストステロン」へと変化していきます。
その男性ホルモンは、髪の生成に関わる毛乳頭細胞の受容体に入り、脱毛シグナルを発信し髪の成長を止めてしまいます。
フィンペシアはその原因となる5αリダクターゼII型に阻害作用があるためAGAの治療に効果をがあると言われています。
フィンペシア(フィナステリド)の副作用の発生確率
フィンペシアを服用時の副作用の発生確率については、フィンペシアの有効成分は、プロペシアと同じフィナステリドです。そのため副作用もプロペシアと同程度であると考えられています。したがって、プロペシア(フィナステリド)の発生確率を紹介します。
データ上では
- 性欲減退の症状発生の確率は、1~5%
- 射精障害、勃起不全は、1%未満
- 肝機能障害の発生確率は、頻度不明
- 抑うつなど、頻度不明
という結果が出ています。
副作用が発生した場合は、いったん服用を止めて専門医か医師に相談しましょう。
フィンペシア(フィナステリド)の副作用
初期脱毛
フィンペシアでのAGA治療を開始後、初期の段階で抜け毛が増加していきます。
これは「初期脱毛」と呼ばれていて初期の発毛の証拠になるものです。
その根拠は、髪の毛が発毛する、成長期、そして成長が緩やかな退行期、完全に毛が抜け落ちる休止期などの一定の「ヘアサイクル」があります。
AGAでは、そのヘアサイクルが短縮されたり、リズムが不安定になり抜け毛が増えます。初期脱毛の場合は、服用によりそのサイクルが改善され、新しく健康な髪に生え変わっている証拠になるのです。
なので初期脱毛が起こっても薬の服用をやめないでください。
勃起機能不全 (ED)や性欲減退
フィンペシアの副作用で高い割合を占めるものが、性機能障害です。
もっとも多かったのが勃起不全で1%未満です。次いで、リビドー減退(性欲減退)が1~5%未満という結果でした。
発症確率は高くないものの、もし違和感を感じるようでしたら医師に相談しましょう。
精液量の減少
フィンペシアを服用すると精液量が減少する可能性があります。その理由としてジヒドロテストステロンという男性ホルモンが生殖機能に影響があるからという説もあります。
精液量の減少は、妊娠確率に関わるため、今後子供を作る場合などは服用を控えた方が良いでしょう。
抑うつ
フィンペシアの服用により抑うつ状態となり、何かをしようとしても気分が沈んだりネガティブ思考になったりする可能性があります。
男性ホルモンのDHTを抑制されホルモンバランスが崩れることから、メンタルに影響があるのではないかと言われています。
肝機能障害
フィンペシアに限らず、薬を服用する際には肝機能障害の可能性があります。 なぜなら、薬品の服用は少なからず肝臓に負担を与えるからです。
肝機能に障害がある場合や以前別な薬で障害がでたことのある人は、事前に医師に伝えておくことが大切です。
フィンペシア(Finpecia)の注意点
女性や子供は飲めない
フィンペシアの有効成分はフィナステリドです。そのフィナステリドは女性と子供への効果については安全性が認められていません。
また、薬品に触れることで肌からも吸収されるため、誤って触れることも避ける必要があります。置く場所にも注意が必要です。
グレープフルーツやお酒に注意
フィンペシアを服用時は、グレープフルーツジュースやお酒と一緒に飲まないようにしましょう。
なぜならグレープフルーツには、薬品の成分を分解する酵素の働きを阻害する作用があるためです。その結果として体内に薬品の成分が滞留し副作用のリスクが高くなるのです。
また、お酒は肝臓で処理されるため内臓への負担が大きくなります。ですので基本的に薬は水で飲みましょう。
プロペシアやザガーロとの併用はできない
フィンペシアとプロペシアは、どちらも同じフィナステリドで効果は同じです。そのため、服用する意味がありません。また副作用の危険性も高まる可能性があります。
また、フィナステリドとザガーロも同じ理由で併用はできません。
がん検査時は申告しよう
フィンペシアの服用中は、この前立腺ガンの指標であるPSA値が低下します。ガン検診でPSA値を計る時はプロペシアを服用していることを医師に伝えることが必要です。
献血はできない
フィンペシアを服用している場合は、休薬から1カ月以上の期間を空けていないとは献血できません。
フィンペシアの成分が体外に排出されるまで待つ必要があります。献血のため服用を止める場合はこの期間を目安にしましょう。
発がん性物質キノリンイエロー?
フィンペシアは、キノリンイエローという発がん性物質をコーティング材に使っているため使用しないほうが良いとネット上で噂になっていました。
しかし、シプラ社では「Fペシア」という薬とフィンペシアの2種類の販売を開始しました。その結果キノリンイエローではないコーティング剤を使われている「Fペシア」が開発され、現在のフィンペシアにも使われなくなりました。
よってキノリンイエローの心配はないと言えるでしょう、
フィンペシア(Finpecia)の個人輸入の注意点
偽物の可能性
個人輸入の注意点としては、偽物のリスクがあります。また、そのフィンペシアが本物か判断することも難しいです。仮に偽物を服用してしまい、健康被害にあうリスク理解した上での個人輸入をしましょう。もしものことを考えるとやはり、しっかりと医師に処方してもらうことをおすすめします。
薬品副作用被害救済制度を受けられない
個人輸入で薬を入手している場合は、医薬品副作用被害救済制度の対象になりません。
本来なら、副作用による健康被害で医療費の助成や医療手当の支給を受けられる制度です。しかし、個人輸入からのフィンペシアは対象外になるので、注意が必要です。
フィンペシア(Finpecia)の使用前にまずは医師に相談
フィンペシアはAGAの進行を遅らせる効果は見込めますが、初期脱毛、性機能障害と抑うつ、肝臓機能の低下などの副作用もありますし、個人輸入時のリスクなども存在します。
薄毛でお悩みの方はまずクリニックの医師に相談することをおすすめします。フィンペシアやプロぺシアを含めた治療の提案をしてもらえます。
クリスタル美容外科では、無料相談も実施しています。ぜひお気軽にお問合せください。