AGA治療薬として有名なフィナステリド。
「後退した生え際を改善できるのかな。」「生え際の薄毛を予防できるのかな。」
このような疑問を持たれている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、生え際の改善とフィナステリドの関係について詳しく解説していきたいと思います。
頭頂部より難しい?生え際のAGA治療
生え際のAGA治療は、頭頂部に比べて難しいと言われています。その理由は何なのでしょうか?
5αリダクターゼが生え際に多い
5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型が存在し、特にⅡ型はAGAの発症に大きく関係しています。
この5αリダクターゼⅡ型は生え際から頭頂部に多く分布しているのですが、特に生え際の5αリダクターゼⅡ型の濃度は頭頂部の約2倍であるともいわれています。
そのため、生え際の方がAGAの影響を受けやすく、治療もそれに伴って効果が出にくいことがあります。
生え際は血管が比較的少ない
髪の毛の成長に必要な栄養は、血液によって運ばれます。しかし、生え際は血管が比較的少ないので、栄養が供給されづらいです。
そのため、生え際はAGA治療の効果が出にくいです。
頭皮が固くなりやすい
生え際は顔の皮膚に近いです。そのため、顔の表情が緊張してしまうと生え際の頭皮も固くなってしまいます。
頭皮が固くなると血行が悪くなるので、髪の栄養が届きづらくなってしまうのです。
フィナステリド(プロペシア)とは
フィナステリドは抜け毛を減らし、薄毛の進行を抑制するAGA治療薬です。
1997年にFDA(米国食品医薬品局)にAGA治療薬と承認されました。日本では2005年に厚生労働省の認可を受けて、販売されるようになりました。
現在は世界60か国以上の国に承認されており、世界中で使用されています。
ただ、国内では市販されていないので医師の診察と処方が必要な医薬品となっています。
フィナステリド(プロペシア)は生え際に効果のある?
先述したように、生え際は頭頂部より治療が難しいものの、フィナステリドの使用で抜け毛を抑制する効果は期待できます。
また、AGAが発症して初期の段階では後退した生え際の髪の毛を復活させる期待はできます。
ただ、フィナステリド単剤では発毛を促し、毛髪量を増やすことはできません。フィナステリドで抜け毛を予防し、発毛はミノキシジルという薬を使うのが一般的です。
自分の髪の毛の状態と照らし合わせながら治療していくことが大切です。
フィナステリド(プロペシア)が生え際に効くメカニズム
では具体的にフィナステリドが生え際にどのように効果をもたらすのでしょうか。
AGAによる脱毛には、ジヒドロテストステロン(DHT)という悪玉男性ホルモンが主な原因となっています。
男性ホルモンのテストステロンは頭皮に分布する5αリダクターゼと結合すると、ジヒドロテストステロンに変換します。すると、このジヒドロテストステロンが脱毛因子を生み出すため薄毛が進行してしまうのです。
フィナステリドは生え際に多く存在する5αリダクターゼⅡ型を抑制する作用があるので、結果としてジヒドロテストステロンの生成も抑制し生え際の薄毛を防ぐ効果があります。
フィナステリド(プロペシア)とデュタステリド(ザガーロ)どっちがいい?
フィナステリドに似たAGA治療薬にデュタステリドというものがあります。
デュタステリドも抜け毛を減らす効果のあるAGA治療薬で、2015年に日本で承認されました。フィナステリドが5αリダクターゼⅡ型のみを抑制するのに対し、デュタステリドは5αリダクターゼのⅠ型とⅡ型を抑制することができます。
ただ、デュタステリドに関してはフィナステリドと異なりいくつか不明な点があります。
実は、デュタステリドが抑制する5αリダクターゼⅠ型とAGAとの関係はまだ医学的に証明されていません。そのうえ、5αリダクターゼⅠ型を抑制することによる身体へのリスクも明らかになっていないのです。
また、日本では承認されているデュタステリドですが、販売元の会社があるイギリスでは承認されていないのです。
このように、デュタステリドに関してはまだ明確になっていないことが多いので、まずはフィナステリドで治療をおすすめします。
生え際にはフィナステリド(プロペシア)とミノキシジルを併用しよう
フィナステリドはあくまで抜け毛を減らす作用のある薬なので、これ一つで発毛させるのは難しいです。
そこで、フィナステリドの使用の際に発毛作用のあるミノキシジルというAGA治療薬と併用することが勧められています。
フィナステリドで薄毛を抑え、ミノキシジルで発毛させることで高い発毛効果を期待することができます。
また、これらは作用のメカニズムや副作用が異なるため、相性の良いAGA治療薬なのです。
フィナステリド(プロペシア)を飲んでも生え際からうぶ毛が生えてこなかったら?
フィナステリドは薄毛の進行を抑制する薬なので、フィナステリドだけを飲んだとしても、生え際からうぶ毛が生えてこないこともあります。
その場合は、医師に相談し他の治療法を進めることをお勧めします。
生え際の治療法には他にも、フィナステリドとミノキシジルとの併用や「メソセラピー」「HARG治療」といった頭皮に直接薬剤を注入する治療法、自分の髪の毛を移植する「自毛植毛」などがあるので、ご自身の状況に適した治療をしていきましょう。
フィナステリド(プロペシア)の処方は医師に相談
フィナステリドは日本では市販されていないので、専門の医師に処方してもらう必要があります。
専門のクリニックの初回相談では薄毛の進行具合を確認し、具体的にどのような治療をすると良いのか確認することが出来ます。
薄毛が気になったら一人で何とかしようとせず、まずはクリニックの医師に相談してみましょう。
クリスタル美容外科では無料相談も承っております。お気軽にお相談ください。
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