AGA治療薬であるプロペシアと同じ成分を含むプロスカーという薬品はご存じでしょうか?
今回の記事では、プロスカーはどんなお薬なのか、またAGA治療に活用できるのかについて説明していきます。
プロスカーは前立腺肥大症の薬
もともと、プロスカーは1991年のアメリカのメルク社にて前立腺肥大症の治療薬を作るために開発されました。そして1992年に前立腺肥大症治療薬プロスカーが米国FDAに認可されたのです。
しかし、この薬品の販売開始後、臨床試験時の被験者から「抜け毛が減った」という報告も上がりました。
その結果、薄毛の治療薬としての治験も実施されAGA治療薬プロペシアも開発されていきました。
プロスカーの効果や作用
プロスカーは、基本的に前立腺肥大症に効果があるとされている薬です。ただAGA(男性型脱毛症)に効果がある「フィナステリド」が含有されているため、抜け毛治療で使う人もいます。ただ抜け毛治療に使うには、含有量が多いので注意が必要です。
ちなみにこのフィナステリドを含んだ薬だと、プロペシアが主流となっています。このフィナステリドですが、男性ホルモンの変化を防ぐことで育毛の周期であるヘアサイクルの乱れを正常にしていきます。
フィナステリドは抜け毛を防ぐ成分で、どちらかというと「守り」の役割です。AGA治療では、このフィナステリドと併用して、ミノキシジルという発毛効果が期待できる成分も使われます。
プロスカーとプロペシアの違い
プロスカーとプロペシアは対処できる症状が異なり、含有されている成分量に違いがあります。
・プロスカー
治療する症状:前立腺肥大症
成分量:フィナステリド5㎎
・プロペシア
治療する症状:AGAの原因である脱毛ホルモンの抑制
成分量:フィナステリド0.2㎎・1㎎
このように、用途が違うので薬の濃度も変わってくるのです。成分が同じだからといって、同じように投薬するのはやめましょう。
プロスカーの副作用や注意点
副作用は、フィナステリドによるもので、リビドー減退、EDなど性機能不全の可能性があります。
また、頻度不明の副作用として睾丸痛、男性不妊、精液の質低下、めまい、抑うつ症などの症状も考えられます。
そこまで副作用の確率は高くないものの注意が必要です。詳しいフィナステリドの副作用に関しては、こちらを御覧ください。
プロスカーの個人輸入(通販)のリスク
ネットの普及により多くの方が利用されるようになりました。それに伴って海外から自分で輸入される方が増えてきました。
しかし、副作用が出た時の対応や医師の判断を仰げないなどリスクは多いです。できるだけ医師との相談の上治療をすすめましょう。
また、プロスカーなどの医薬品の個人輸入については、日本の薬機法(旧薬事法)による規制があります。
原則として個人レベルでの購入のみと定められています。第三者への譲渡、転売などの行為は禁止されておりますので注意は必要です。
プロスカーはAGA治療薬にはおすすめしない
プロスカーはAGA(男性型脱毛症)の治療ができるフィナステリドを含みます。
しかし、プロスカーは、前立腺肥大症の薬品で成分の含有量も多いです。
そのため「プロスカーであればプロペシア以上のAGA改善効果が見込める」と期待する方もおられます。しかし、AGA治療に用いるフィナステリドは1日1㎎までが推奨量であり、含有量が多い分プロスカーは副作用のリスクが高くなる可能性があります。
よってAGA治療を目的とするならば、プロペシアを選びましょう。また、気になるところはクリニックに気軽にご相談ください。
AGA治療は医師に相談
今回はプロスカーの効果や副作用を紹介してきました。まず大前提として、プロスカーは前立腺肥大化の薬なのでAGA治療用ではないことを覚えておきましょう。
もしAGA治療をしたい場合は、同様の成分を含むフィナステリドなどが主流です。医師に相談のもと飲むようにしましょう。
クリスタル美容外科では無料相談も承っております。お気軽にお問合せください。