仕事の終わりに飲むビール、友人と飲むお酒が楽しみな方も多いと思います。
しかし多量のアルコールの摂取は薄毛の原因になると言われています。
では、なぜアルコールの多量摂取は薄毛になるのでしょうか。
今回は、飲酒と薄毛の関係について詳細を説明していきます。
飲酒で薄毛(はげ)になると言われる理由
アミノ酸がアルコールの分解に使われる
飲酒により摂取したアルコールは、胃や小腸で吸収後された後、肝臓へと運ばれアセトアルデヒドに分解されます。
アセトアルデヒドは、頭痛、眠気、吐き気の原因にもなる毒性の物質といわれています。
通常は、脱水素酵素により酢酸に分解されます。
しかし、飲酒量が過剰になるとその分解が追い付かず、アミノ酸が分解ためのサポートに入ります。
このアミノ酸は髪の構成に欠かせない栄養素のため、アルコールの分解に多量に使われ不足してしまうことで抜け毛につながる可能性があるのです。
栄養の吸収率の低下
食事の際に行われる消化、吸収のサイクルは、胃腸の働きがベースになっています。
飲酒によりアルコール摂取量が多くなると、摂取した栄養素の消化、吸収力を低下させてしまい、発毛時に必要な栄養素が行き渡らず栄養不足を引き起こします。
どんなに髪の毛に良い栄養を摂取したとしても吸収力が落ちてしまっては髪の毛に還元されません。
ですので、アルコールの過剰摂取には気をつけてください。
ジヒドロテストステロン(DHT)が増加する
大量のアルコール摂取をすると、アセトアルデヒドが増え過ぎてしまい分解が困難になります。
その後、体内に残留したアセトアルデヒドは、男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)として増加していくと考えられています。
増加したジヒドロテストステロン(DHT)は頭皮にある男性ホルモンレセプターと合わさることで脱毛の指令を出す脱毛因子(TGF-β)が増殖し、脱毛が起こります。
血行不良になる
過剰飲酒とセットで起こり得ることの中に、お酒やおつまみの大量摂取による糖質過多が原因となる肥満があげられます。
ワイン、日本酒、ビールなどは、糖質量が多いお酒に分類されています。
そしてお酒を飲み始めてしまうと、合わせておつまみや食事の量も増えてしまうことが多いかと思います。
糖質を摂りすぎると肥満が誘発され、中性脂肪が増加することで血液循環に悪影響が及びます。
その結果、頭皮の血行不良となり髪の成長を阻害してしまう可能性があります。
睡眠を阻害
過剰な飲酒を続けると、睡眠の質を低下させてしまします。
睡眠中は、髪や皮膚の成長、修復に必要な成長ホルモンが最も多く分泌される時なのです。
つまり、深酒は睡眠の質を下げるとともに成長ホルモンの分泌の阻害にもなってしまいます。
また「飲み過ぎでうまく寝付けない。」「夜中に何度も目が覚める」などのような睡眠を阻害する現象も起きてしまいます。
禁酒によるストレス
無理な禁酒によるストレスは自律神経の乱れを起こし、筋肉の緊張や血行不良、内臓機能の低下にもつながります。
また、ストレスが原因の食欲減退による栄養不足、消化不良などの影響が出てくる可能性があります。
さらに大きなストレスを抱えると、脳下垂体からホルモン分泌量を減少するように指令が出るため、ホルモンバランスの乱れにつながるのです。
これらの症状が互いに重なり合ってしまうと、抜け毛の増加、新たに生える毛髪が不健康になるなど、薄毛の原因となります。
禁酒したらはげなくなる?
薄毛の原因には、生活習慣、遺伝、男性ホルモンの問題等さまざまな要因が関係しています。
したがって、必ずしもアルコール摂取が薄毛や脱毛の原因になるとは言えないのです。
それどころか、無理な禁酒をすることが返ってストレスとなり薄毛を進行させることもあります。
体と心の健康を保ちつつお酒を楽しむ付き合い方をすることが大切なのであって、必ずしも禁酒が薄毛予防につながるとは限らないのです。
飲酒とAGA(男性型脱毛症)の関係
AGA(男性型脱毛症)に対するアルコールの影響ですが、適度な飲酒量を守れば薄毛に影響はありません。
肝蔵機能が正常に機能していれば、脱毛ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)の増加も引き起こされず、AGAの発症につながりにくいでしょう。
ただ毎日のように二日酔いを繰り返すような量のお酒を飲み続けると薄毛進行に影響を与える可能性も出てきますので、飲み過ぎには注意してください。
一日の適切な飲酒量
厚生労働省の健康増進法に基づき策定された「健康日本21」のデータでは、日本人における『節度ある適度な飲酒』について、純アルコールで1日平均約20g程度と指定されています。
- ビール(アルコール度数5%)なら中瓶1本(500mL)
- 日本酒(15%)なら1合(180mL)
- ウイスキー(43%)ならダブルでグラス1杯(60mL)
- ワイン(12%)ならグラス2杯(200mL)
「適量」を守って飲むことには問題はないので節度を保ち飲むようにしましょう。
飲酒とはげ(薄毛)に関するお悩みは医師に相談
慢性的な過度の飲酒は、髪に必要なアミノ酸や栄養素をアルコール分解に消費するため気を付けましょう。
また糖質の多いおつまみを食べると肥満となる傾向があり、血行不良を招く恐れがあります。
もちろん禁酒が必ず薄毛予防とならないことも確かですが、飲み過ぎはやはり体にも髪にも良くはありません。
お酒は節度ある飲み方で楽しく健康にを心がけて楽しんで下さい。
また、クリスタル美容外科では薄毛・脱毛に関する相談を随時受け付けております。
ぜひお気軽にご相談ください。
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