AGA

【医師が教える】自毛植毛後に起こる「ショックロス」って何?

悲しむ男性

「植毛したのに髪が抜けた!!」
「植毛したのに抜けるなんて、もしかして施術失敗?」
「ショックロスって何?」
「ショックロスは防げる?」

せっかく植毛したにも関わらず抜けてしまうと心配になりますよね。

ショックロスとは、植毛後に古い髪の毛が新しい髪の毛に変わる際に抜けてしまうことですが、今回はその原因や予防、対策について解説します。

自毛植毛を検討しているものの不安があり一歩踏み切れない方、植毛したのに髪が抜けてきて心配な方はぜひ参考にしてください。

自毛植毛後のショックロスとは?

ショックロスとは、植毛した髪の毛が抜けてしまうことです。

これは植毛した髪の毛が正常なヘアサイクルに変わることで新しい髪が生えてくるためです。
植毛した髪は一時的な脱毛をすることで半年〜1年ほどかけて新しい髪の毛へと生え変わります

ですがショックロスの詳しい原因は解明されておらず、麻酔の影響や手術時のストレスがショックロスに繋がるのではないかと言われています。

また、ショックロスが発生する割合についても正確な数字は報告されていません。

ですので、正確な数字を知りたい場合は自毛触毛を検討しているクリニックでショックロスが発生した割合を確認すると良いでしょう。

ショックロスの原因となる自毛植毛って?

自毛触毛とは、自分の髪の毛を薄毛部分に移植する薄毛治療のことです。
側頭部や後頭部など、薄毛になりにくい箇所から髪の毛を採取し、薄毛部分に植え込みます。

自毛植毛には「FUE法」と「FUT法」というメジャーな治療法があります。

「FUE法」と「FUT法」 の違い

FUE法
メスを使用せず、ニードルやパンチと呼ばれる専用の医療器具を使用しドナー株を採取後に薄毛部分に植え込みを行う。

FUT法
メスを使用し、ドナー部分となる髪の毛を「縦㎝×横㎝」の面で採取。切り取った皮膚を1株ずつ切り分け薄毛部分に植え込みを行う。

どちらにもメリットとデメリットがあります。

自毛触毛を検討している方は、どちらが自分に適した手術なのか医師へ相談してみてください。

医師の技量に左右される

自毛植毛は医師の技量が求められます。
植毛は毛根を1株ずつ採取・植え込むため高い技術力と集中力が求められるのです。

また植毛には「毛根切断率」が存在します。
毛根切断率とは、髪の毛を採取する際に誤って毛根を切断することです。
つまり植毛に使われる髪の毛を失ってしまう確率のことを指します。

毛根切断率を下げるためには、実力と実績の伴った医師に担当してもらう必要があるでしょう。

自毛植毛をするとショックロスは必ず起こる?

ショックロスは必ずしも起こるわけではありません
またショックロスは医学的な原因がハッキリしていないため正確な数字は報告されていません。

正確な数字を知りたい場合は、植毛を検討しているクリニックに直接確認してみるといいでしょう。
クリニック内におけるショックロスの実績値を確認できると思います。

また仮にショックロスが起きたとしても髪の毛は半年〜1年ほどで生え変わります

移植後、ヘアサイクルが正常に戻る過程で植毛部分の髪の毛も生え変わるため、ショックロスが起きたとしても過剰な心配は不要です。

自毛植毛後に起こる「ショックロス」と「脱落」の違いとは?

ショックロスの他に「脱落」と呼ばれる現象があります。

脱落とは、ショックロスと異なり植毛した髪の毛が根付くことなく抜け落ちる現象のことです。

この現象は手術後24時間ほどで発生すると言われ、抜け毛に血が付いていると脱落と判断できます
逆に言えば血の付いていない抜け毛はショックロスと言えるでしょう。

自毛植毛のショックロス後に髪は生えてくるの?

ショックロス後に本当に髪が生えてくるか心配になると思います。
ですがショックロスが起こったとしてもに髪の毛は生えてくるので、過剰な心配はしないでください。

ショックロスは一時的な抜け毛でありヘアサイクルの過程によって髪の毛は生え変わるのです。

具体的に解説していきましょう。

いつから抜け始める?

手術後1〜4ヶ月程度でショックロスは起こり始めます。

しかし早い人は2週間以内に発生する方もいるため個人差が大きいというのが実際です。

脱毛後は正常なヘアサイクルに戻ることで半年〜1年ほどで新しい髪へと生え変わります

脱毛が起きる場所は?

ショックロスによる脱毛は以下の場所で起こりやすいと言われています。

しかし必ずしもショックロスロスが起こるわけではありません

また、もし過剰な脱毛が見られる場合は他の原因が起きている可能性があります

その場合は医師への相談を行ってください。

ほんとうに毛量は戻る?

ショックロスによる脱毛は半年ほどで落ち着くとされています
その後は正常なヘアサイクルに戻ることで半年〜1年で生え変わるでしょう。

仮に毛量が戻らない場合は脱落による抜け毛の可能性があります
脱落による抜け毛の場合は毛根そのものが定着しなかったということなので、残念ながら毛量は戻りません。

判断基準としては、抜け毛に血が付着している場合「脱落」ということなので、植毛後は抜けた髪をよく観察してみてください。

そして植毛を検討する際にはこれらのリスクがあることも理解しましょう。

自毛植毛のショックロスは予防できる?

植毛後のショックロスですが予防することは可能です。

ショックロスをできるだけ回避するには?

植毛前は医師とじっくり相談を行いましょう
事前の確認によってショックロスを回避に繋がります。

相談のポイント
  • 過去の手術経験数や成功事例
  • 植毛方法の選択
  • メリット
  • デメリット
  • 植毛以外の治療方法

上記以外にも気になる点があれば全て確認してください。

事前に不安要素を可能なかぎり無くし、自分に自毛植毛が適しているかを確認することでショックロスの発生を防ぎましょう。

自毛植毛に適した施術部位か検討する

植毛したい部位が自毛植毛に適しているとは限りませんし、ドナー部位の毛根状態が健康であるかも重要です。

例えば頭頂部への植毛を検討している場合は自毛植毛は避けた方が良いでしょう。
頭頂部は大量のドナー株を植え込む必要があり、その分ショックロスの可能性も高まります

また毛根の状態もショックロスに繋がります。
自毛植毛は毛根を傷付けないよう細心の注意を払いながらドナー株の採取と植毛を行う必要があるのです。

つまり医師の技量に左右される部分が多く、ドナー株となる毛根がダメージを受ける可能性があります

ショックロスを回避するために適した施術部位であるか事前に検討を行ってください。

自毛植毛のショックロスの対策とは?

自毛植毛における対策について解説します。
ご自身でできる範囲の対策を行い、ショックロスを防ぎましょう。

過剰に気にしすぎない

ショックロスは過剰に気にしすぎてはいけません。

必ずしも起こるものでもないですし、仮にショックロスが起きたとしても1年ほどで髪の毛は新しく生え変わります

植毛後、ショックロスが起こる可能性があると知識があるだけでも余計なストレスを抱えることがなくなるでしょう。

ストレスは抜け毛の原因にも繋がるため長いスパンで植毛の効果を体感していく余裕が必要と言えます。

シャンプー

アミノ酸系のシャンプーの使用も対策に役立つでしょう。
アミノ酸系のシャンプーは洗浄力が強過ぎないため過剰な皮脂の洗い落としを防ぎます。

過剰に皮脂を洗い落としてしまうと頭皮の乾燥やフケなどの頭皮トラブルに繋がるのです。
つまりアミノ酸系のシャンプーを使うことで脱毛予防が期待できます。

頭皮マッサージで血行促進

頭皮マッサージによる血行促進も有効です。

血行促進によって血流が良くなると頭皮に栄養が届きやすい環境を整えられるでしょう。
頭皮に十分な栄養が行き渡れば髪の毛の成長につながり脱毛を防げるのです。

頭皮マッサージを行いショックロスを予防しましょう。

自毛植毛のショックロスが心配なときは

高校生ハゲ

ショックロスはセルフケアでできる対策に限りがあります。
ショックロスが心配な方は以下をご検討ください。

治療薬を試す

治療薬の服用で脱毛防止を期待することができます。

フィナステリド」「ミノキシジル」といった成分が含まれた治療薬によってヘアサイクルを正常に戻し抜け毛を抑える効果があるのです。

しかし、どちらの薬にも副作用はあります。

主な副作用
  • 初期脱毛
    新しい髪の毛が生えることで、古い髪の毛が押し出され起こる脱毛です。
    1ヶ月ほどで抜け毛は落ち着きます。
  • 体毛が濃くなる
    ミノキシジルを摂取することで毛包に栄養が届き髪の毛が成長します。
    しかし髪の毛以外の毛にも栄養が届くことで体毛が濃くなるケースもあるのです。
  • 性欲が減退する
    フィナステリドの副作用には性欲減退が挙げられます。
    ただほとんどの場合が正常範囲内ですので、そこまで敏感にならなくても大丈夫です。

また、これらの副作用は必ずしも起こるわけではありません。
ショックロスが気になる方は治療薬による対策もご検討ください。

他の脱毛症の可能性もある

ショックロスによる脱毛以外の可能性も疑ってみてください。

脱毛の原因はショックロスだけとは限りません。
もしショックロス以外の脱毛である場合は適切な治療を受ける必要があります。

植毛後、「脱毛=ショックロス」と考えるだけでなく、他の原因による脱毛である可能性も疑いましょう

医師に相談してみる

ショックロスが心配であれば医師への相談を行いましょう。

先述したとおり、脱毛はショックロス以外にも様々な要因が関係して発症するのです。
医師へ相談することで、ショックロス以外の原因が発覚するかもしれません

ストレスによる抜け毛を防ぐためにも、早めに医師に相談してください。

植毛のショックロスに関するご相談は

ショックロスは、自毛植毛後にみられる抜け毛のことです。
ですが、植毛後に必ずしも発生するものではありません。
もし植毛後、ショックロスの疑いがある場合は医師への相談を行いましょう。

クリスタル美容外科では薄毛・脱毛に関する無料相談も行っています。
薄毛、抜け毛のご相談はクリスタル美容外へ。