美容や健康に興味のある方は、ビオチンという成分のことを聞いたことがあるのではないでしょうか。
この成分は、体や肌以外にも頭皮に対して効果があるといわれています。
今回は、薄毛にお悩みの方向けにビオチンの成分と薄毛の関係について解説していきます。
育毛サポートの栄養素「ビオチン」の役割とは?
ビオチンとは、ビタミンB群の一種で、ビタミンHとも呼ばれる水溶性のビタミンです。
最近では発見時の「ビオチン」の名前で呼ばれています。
皮膚の炎症を抑える因子ということから、肌荒れやニキビの治療に使われているのですが、肌への効果以外に髪の健康を促進する作用も期待できるため、クリニックによっては薄毛治療にも処方されることがあります。
「ビオチン」は体内で合成することは可能ですが、それだけでは不足するため食品から摂り入れる必要があります。
ビオチンの効果って?
ビオチンは、皮膚や粘膜を健康に保ち、髪や爪を健康に維持するために深く関連があるビタミンです。アトピー性皮膚炎にもビオチンが関係していると言われ、不足するとアトピー性皮膚炎だけでなく、脱毛など頭皮へも影響を及ぼします。
髪はケラチンというたんぱく質で構成されており、ビオチンはそのケラチンの合成を補助する作用を持ちます。つまり髪のベースとなるたんぱく質を支える役割を持つということです。
ビオチンが薄毛や白髪改善に働きかけるメカニズムとは?
ビオチンは「髪の土台となる頭皮を健康に維持する」「毛細血管の血流を促す」「血液によって栄養素を伝達する」という役割を持っています。もちろんミノキシジルのような医薬品ほどの発毛作用はありません。
しかし薄毛改善とは別の一面として色素細胞の活性化が期待できます。よって、白髪予防の面でも効力を発揮することが期待されます。
ビオチンの副作用や危険性はある?
ビオチンは腸内でも合成されるものですし、食品にも含まれている成分です。
そのため基本的には副作用はないといわれていますが、欠乏症を起こすと下痢・食欲不振・吐き気・胃部不快感・腹痛といった胃腸に関わる症状が発生する可能性があります。
「ビオチン」を含む食品とは?
ビオチンの含有量が多い食材は「レバーと卵黄」となります。
その他には種実類と豆類、穀類にも含まれますが、穀類の関しては玄米など未精製時の方が多く含まれています。その倍率は精白米の約4倍ほどとも言われているのです。
また、あさりなどの貝類、マイタケなどのキノコ類にもビオチンは含まれております。
これらの食材は日頃から食べる機会も多いと思います。
ですので、よほどのことがない限りビオチン欠乏症となることはないでしょう。
ビオチンを効率よく摂取するにはサプリがいい?
食材には個人の体質や好みがあり、食事では摂取しにくいこともあるかもしれません。その場合はサプリメントも販売されいますので、そこから摂取することも可能です。
また、何かしらの疾患から食事ができない場合もマルチビタミンのサプリメントでビオチンを補給することができますので有効活用していきましょう。
ビオチンと善玉菌・悪玉菌の関係
ヒトの腸内では、常に善玉菌と悪玉菌がせめぎ合っています。
善玉菌が優位に立てば腸内環境が整いますし、反対に悪玉菌が優位になると環境が悪くなり、便通や肌など様々な部分に悪影響が出てきます。
ビオチンは腸から吸収されるため、悪玉菌の増大によってビオチンの吸収の阻害が起こることも考えられます。
腸内環境は食生活からの影響が強く、脂肪分が多い食事は悪玉菌優位な状況を作り上げていきます。
その他にも、ストレスや抗生物質の使用なども腸内細菌のバランスを崩すので注意してください。
ビオチンの1日分の摂取量はどれくらい?
ビオチンの摂取量の目安については、18 歳以上の男女ともに1日 50µg/と設定されています。
食材ですと、バターピーナッツ100gで約96μg、鶏のレバー100gで約230μgと言われています。
ビオチンは通常の生活をしていると不足することは考えにくく、また多く摂取したとしても、尿から体外へ速やかに排出されるので過剰となることは考えにくいです。
ビオチン不足になることってある?
偏よった食生活
ダイエットなどで食事を制限されている方や食生活が偏っている方は、ビオチン不足が起こることが考えられます。
生の卵白にはアビジンとよばれる物質が含まれており、ビオチンの代謝の障害になるといわれているため、生卵の過剰摂取がビオチン不足に繋がる可能性もあります。
慢性的な胃腸障害
例えば胃腸炎が発症すると、食事量も減ることでビオチンが作られなくなるとともに、消化が困難になります。つまり慢性的な胃腸炎にかかることは、結果としてビオチンの不足につながるのです。
服薬中の薬による影響
服用しているお薬の影響によっても欠乏症を起こす可能性はあるのです。
抗菌薬・サルファ剤・抗てんかん剤を長い期間服用するのはあまり好ましくありません。
特に日本の医療機関では風邪を引くと抗菌薬がすぐに処方されることが多いため、抗菌薬の影響で腸内細菌バランスが崩れることもありビオチンの不足につながるかもしれません。
ビオチンが不足するとどんな影響がある?
身体への影響
ビオチンが不足することで身体にも様々な影響があるといわれています。
- 食欲不振
- 吐き気
- 悪心
- うつ症状
- 筋緊張低下
- 知覚異常
- 痙攣
- 発達遅延
- 筋肉痛
- 有機酸尿
- 皮膚のトラブル
などを引き起こす可能性があります。
頭皮への影響
先ほどもお話しした通りビオチンが不足していると皮膚に炎症を与えることから、頭皮にも炎症を起こす可能性があるといわれています。
また頭皮の炎症は血行不良を起こし髪の成長までも阻害してしまいます。
日々の食生活の乱れは様々なトラブルの引き金となることもあるため、規則正しい生活を意識しましょう。
ビオチン不足で起こる病気とは?
慢性的な悪習慣によるビオチンの不足から発症する病気もあります。
- リウマチ
- シェーグレン症候群
- クローン病などの免疫不全症
- 糖尿病(インスリンの分泌量の低下から確率が増えることがある)
まとめ
ビオチンは髪のケラチンを補助する役割があります。
仮に摂取しすぎたとしても尿によって排出されるため基本的に副作用はないのですが、反対に欠乏すると胃腸の不調を起こすことがあります。またビオチンの不足は頭皮の血行不良につながる可能性があるのです。
しかし穀物やレバーなど身近な食材から摂取することも可能ですし、サプリメントでの補給も可能です。
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