「地肌が前より目立ってきた」
「シャンプーするときに髪がたくさん抜ける」
「最近、髪の毛薄くなってきた?」
日常生活の中で薄毛に気づくタイミングは多々あるかと思います。鏡を見たとき、髪を洗い流すとき、家族や同僚からの何気ない一言。
薄毛は急に始まるわけでなく、日頃の生活習慣やストレスなどをきっかけに徐々に進行していきます。
また、薄毛は男性だけの問題ではなく、女性にも関わる問題です。
今回の記事では女性のつむじハゲについて徹底解説します。
- つむじハゲとは何か
- つむじハゲの症状、特徴、原因
- つむじハゲの対策
これらを中心にお話しをしていきたいと思います。
女性のつむじハゲは一概に「〇〇が原因です」とは言えません。なぜなら女性のつむじハゲにはさまざまな種類があり、それぞれ原因が異なるからです。
この記事を読むことで、つむじハゲについて理解を深めていただき、進行の緩和、改善のための参考としてください。
女性つむじ(頭頂部)ハゲとは? 見分け方は?
まず最初につむじとは、頭頂部に見られる渦を巻いている箇所のことを指します。
つむじを中心に薄毛になっていくことをつむじハゲと言いますが、正常な状態であるのか、つむじハゲなのか、最初は見分けがつきません。なぜならつむじハゲは徐々に進行していき、正常な状態との比較が初期症状では見分けがつかないためです。
それでは「自分がつむじハゲであるのか?」どのように見分けることができるのでしょうか。
正常なつむじとは以下のような状態を指します。
- 頭皮の色が白または青白い(赤くないこと)
- しっかりと渦を巻いている
- つむじ周辺の髪の毛が太くハリがある
上記に当てはまらない場合はつむじハゲの可能性があります。
女性つむじ(頭頂部)ハゲの症状や特徴
まず最初に男性と女性の薄毛について簡単に違いを説明します。
男性と女性では薄毛の始まり方、進行の仕方が異なります。端的に言うと以下のとおりです。
- 男性の薄毛:頭頂部や前頭部、側頭部といった一部分から髪が後退する
- 女性の薄毛:一部分ではなく全体的に髪の毛のボリュームが失われ、薄くなる
女性のつむじハゲはFAGAや牽引性脱毛症などの種類があり、特徴もそれぞれ異なります。
女性つむじ(頭頂部)ハゲの原因
女性つむじハゲには下記の通りさまざまな原因があります。1つずつ解説しましょう。
FAGA(女性における男性型脱毛症)/FPHL
FAGAは髪の毛の分け目から徐々に抜け毛が増加し、最終的に頭部の広範囲が薄くなる特徴があり、びまん性の脱毛症です。※びまん性とは、広範囲にわたるという意味。
FAGAが発症する原因は女性ホルモン(エストロゲン)の減少です。加齢やストレス、睡眠不足などが起因となり、女性ホルモンが減少。結果、男性ホルモンの割合が増えることにより、FAGAの発症につながるのです。
また、FAGAは主に40~50代の女性に発症するケースが多いものの、20代でも発症するケースも稀にあります。
牽引(けんいん)性脱毛症
牽引性脱毛症は、髪の毛を引っ張ることで発症する脱毛症です。
三つ編みやポニーテールのような髪の毛を引っ張るセットにより、頭皮の一部が圧迫。頭皮が圧迫されると血行不良につながります。
血行不良になると髪の毛に栄養が届かなくなり、髪の毛の成長サイクルに悪影響を与え、結果、牽引性脱毛症が発症するのです。
円形脱毛症
円形脱毛症は、円形や楕円形のような形で部分的に髪の毛が抜ける症状が特徴的です。
発症の原因は例として以下が挙げられます。
- 自己免疫疾患
- ストレス
- アトピー素因
円形脱毛症が発生した場合、正確な発症原因を知るためには、医師への診断を行ってください。
脂漏(しろう)性皮膚炎による脱毛
皮脂の分泌が過剰になることで起こる脱毛症です。発症の原因は以下が挙げられます。
- 食生活の乱れ
- 睡眠不足
- ストレス
- 真菌(マラセチア)による炎症
皮脂の過剰分泌を抑えるために、暴飲暴食を避け、充分な睡眠をとりましょう。生活習慣の見直しが脂漏性皮膚炎からの脱毛症の発症の確率を下げます。
産後脱毛症(分娩後脱毛症)
産後脱毛症は、出産後に発症する脱毛症のことです。別名「分娩後脱毛症」とも言います。
産後およそ3ヶ月前後で発症する恐れのある脱毛症ですが、発症後は半年から1年ほどで症状が解消されるのが特徴です。
発症の原因は、産後に「エストロゲン」「プロゲステロン」と呼ばれる女性ホルモンの分泌量が急激に変化することが挙げられます。
そのうちのプロゲステロンは髪の毛の成長を保持する役割を持ちますが、減少することで抜け毛が増加。結果、産後脱毛症が発症します。
生活習慣
FAGA、脂漏性皮膚炎でも触れましたが、生活習慣の乱れがつむじハゲを発症する原因にもなります。
健全な食生活や十分な睡眠。日頃から意識できていますか?つむじハゲに関わらず、生活習慣の乱れはさまざまな病気を発症させる原因になります。
生活習慣が乱れている自覚がある場合、この機会に見直しましょう。
ストレス
ストレスもつむじハゲ発症の原因につながるといわれています。ストレスは仕事や人間関係など、生活する上で避けては通れません。
繰り返しになりますが、ストレスを溜め込まないためにも十分な睡眠をとりましょう。また、適度な運動もストレス軽減につながります。
頭皮環境
頭皮環境が荒れることでもつむじハゲは発症します。荒れている頭皮環境となる原因は以下が多いです。
- 血行不良
- ホルモンバランスの乱れ
- 紫外線によるダメージ
- 誤ったヘアケア(シャンプー、ドライヤー)
それぞれの要因が積み重なると、つむじハゲが発症する原因になります。
女性つむじ(頭頂部)ハゲの治療
さまざまな原因で発症するつむじハゲですが、治療の例として下記があげれます。
しかし、先ほど解説した通り、女性のつむじハゲにはさまざまな種類があり、それに伴った原因があります。
それぞれの原因に適した治療を行うことで、つむじハゲの治療は可能です。自身に見合った治療法を知るためには医師への相談をオススメします。
自分でできる女性つむじ(頭頂部)ハゲの対策
自分でできるつむじハゲ対策について解説します。下記を参考に対策をしましょう。
バランスの取れた食事
バランスの取れた食事を行うことで、過剰な皮脂の分泌を抑えらえるでしょう。油分や塩分の多い食事やお酒を飲む頻度が多い方は注意してください。
下記を参考に「主食」「副菜」「主菜」をバランスよく取り、食生活の乱れを防ぎましょう。
- 主食:ご飯、パン、麺類など、体を動かすエネルギーとなる食材、食品
- 主菜:肉、魚、卵、大豆製品など、タンパク質を含む食材、食品
- 副菜:野菜、きのこ、海藻など、ビタミン/ミネラル/食物繊維を含む食材、食品
生活習慣の改善
睡眠時間については、7時間の睡眠が死亡率の最も低い睡眠時間と言われています。
また、成長ホルモンは寝ている間に分泌され、22時から2時の4時間が最も活発的な時間帯です。つまり22時から2時を含み、さらに最低6時間寝ることが、髪の毛の成長の一助になるでしょう。
さらに、喫煙を控え適度な運動をすることで血流が良くなり、髪の毛に滞りなく栄養が運ばれます。まずは全てを改善するのではなく、無理のない範囲から少しずつ改善しましょう。
ヘアケアの改善使用
ヘアケアにも注意が必要です。
洗髪の仕方、ドライヤーの使い方次第では自分から髪の毛や頭皮にダメージを与えているかもしれません。
シャンプーは以下を意識してください。
- 入浴前のブラッシング
- お湯での予洗い
- シャンプーの泡をしっかり泡立てる
- 指の腹で優しく洗う
- すすぎ残しのないようにシャンプーを洗い流す
続いてドライヤー
- 水気をきる
- しっかりタオルドライをする
- 根本から毛先の順に乾かす
- 冷風で仕上げる
上記を意識してヘアケアを行いましょう。
頭皮マッサージ
頭皮マッサージを行うことで頭皮を柔らかくし、血流をよくすることも期待できます。
マッサージは以下を参考にして行ってみましょう。
- 手のひらで頭全体をほぐす
- 人差し指、中指でこめかみを上向きに引っ張る
- 指全体で頭皮全体をつむじに向かって持ち上げる
女性つむじ(頭頂部)ハゲでお悩みなら専門医へ
いかがでしたか。女性つむじハゲの特徴や原因、自身でできる対策などを解説しました。
初期症状では発症していることが分かりにくいつむじハゲですが、改めて以下に当てはまらないか確認しましょう。
- 頭皮の色が白または青白い(赤くないこと)
- しっかりと渦を巻いている
- つむじ周辺の髪の毛が太くハリがある
もし上記に当てはまらない場合はつむじハゲの可能性があります。まずは医師への相談を行い、つむじハゲを発症している場合は適切な治療を行いましょう。